uBITX V6(4):性能測定

uBITX V6の素(購入して組み立てただけ)の性能を測定した。素の性能といっても当然ながら
スプリアスの懸念があるので、外付けとしてアンテナチューナー(ATU)を追加。
 ※ATUはATU型としてパイ型で高調波通過抑制特性が良好なものを条件として東京ハイパワー製
  HC-150を使用。

1)CW(A1A)のスプリアス帯域の不要発射の強度の個人測定
  特に気になるスプリアス帯域の不要発射の強度をtinySAで測定してみた。
  uBITXの出力端からATUとATTを経由してtinySAへ接続。CWのみであるが、3.5M/7M/10M/14M/
  18M/21M/28Mを順次測定。
  結果、測定した全バンドで概ね「17dBm以下かつ-50dBc以下」の規格限度内である。但し、
  数dBの差があるので、測定精度を考慮すると微妙なところです。

2)「JARD測定器室の開放(一般利用サービス)」の利用申し込み
  免許取得に向けて、JARDの「測定器室の開放(一般利用サービス)」を利用して、諸特性を免許
  取得向けとして測定してみることにした。

  JARDのホームページの「JARD測定器室の開放(一般利用サービス)」の「利用案内の申し込み」
  から、サービス内容を確認する。「お申込みはこちら」から諸情報を入力し、利用日と利用
  時間(区分、1日2区分、1区分2時間)を決めて申込する。尚、希望測定項目を”スプリアス
  発射および不要発射”を選択したが、この場合、周波数・空中線電力・占有周波数帯幅も同時
  測定になる(これらはPC接続による自動測定でした)。
  
  申込は、利用確認や測定時間や測定条件等について折り返し連絡がくるので、余裕をもって
  事前に申し込みすることをおすすめします(1週間~10日くらい前に予約するのがよいかも)。
  また、多くのバンドと電波型式を測定すると区分内(1区分2時間)では時間不足になります。
  持込機の状態や準備、操作に時間を要すると時間不足になるかもしれません。
  測定結果(スペアナ画像と測定結果一覧)をいただけるので、必ず、外付け用USBメモリを持参
  しましょう。
  
  JARD管理部/保証事業センターから出ている「アマチュア無線機の測定 ~スプリアス発射
  および不要発射~」資料の内容が測定になります。内容を確認しておくことをお勧めします。

3)「JARD測定器室の開放(一般利用サービス)」の利用測定
  JARDはJR山手線「巣鴨駅」から徒歩で約10分位です。当日は、時間に余裕をもって行きま
  しょう。
  今回の測定ではHFの6バンド2電波型式の12測定になります。測定時間はギリギリの可能性が
  あるので、実際の測定時間を見ながら、測定を減らす(測定項目の削減)ことも考慮。実際は
  時間内でちょうど終了。 
  
  以下、測定結果
   バンド:3.5M/7M/10M/14M/21M/28M(結果として12測定が時間内でちょうど終了)
   ①CW(無変調、A1A)の測定結果は
    帯域外領域におけるスプリアス発射の強度:適合
    スプリアス領域における不要発射の強度:適合
    空中線電力:約2.5w~1.1w
    占有帯域幅:適合
    周波数偏差:21M不適合
   ②SSB(無変調、J3E)の測定結果は
    帯域外領域におけるスプリアス発射の強度:10M不適合
    スプリアス領域における不要発射の強度:10M/14M不適合
    空中線電力:約1.3w~0.5w
    占有帯域幅:適合
    周波数偏差:14M/21M/28M不適合
    ※マイクにAF信号を入力します。およびPTTを測定機側から自動で行うので、マイク端子の
     仕様を把握しておきましょう。
  
  測定は、PC接続で、ほぼ、全自動で結果が出力されます。装置の操作は指定される周波数/電波
  型式設定の操作のみです。測定している内容や状況は、説明していただけます。但し、不適合は
  装置対する対応・原因究明はサービスの範囲外でしょう。

4)JARD測定結果を受けて
  今般の測定は大変有意義なものでした。スプリアス・不要発射以外の測定も一度にできたので、
  さらにuBITX V6の諸性能が知ることができました。測定方法の説明もあり、不適合改善に向けて
  も重要な知識を得ることができました。
  測定結果として、一部のバンド・電波型式で不適合があり、空中線電力についても一考が必要
  そうです。
  適合したバンド・電波型式のみを確認保証/免許申請することになりそうです。